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背中の痛みの原因はがんの可能性が!?あなたの症状から対処法を解説

頚椎・腰椎疾患について 2021.08.13更新

院長監修記事

梅林猛

梅林 猛

東京脊椎クリニック院長/日本脳神経外科学会専門医/日本脊髄学会指導医

医療法人メディカルフロンティアでは脊椎手術に特化した医療施設(東京脊椎クリニック)を運営しています。

その施設の責任者である梅林猛医師監修の下、脊椎疾患や手術術式についても寄稿していきます。

【目次】

■背中の痛みの特徴、症状について
■背中が痛む原因をご紹介
■日常生活でできる予防法と対処法について
■まとめ

背中の痛みの特徴、症状について

背中の痛みをともなう疾患をご紹介

背中の痛を伴う症状はいくつかあり、それぞれに最適な治療をする必要があります。

ただご自分で症状を特定し、治療すると悪化する可能性もありますので、
まずは一度整形外科・ペインクリニックへの来院をお勧めします。

・1.椎間板ヘルニア

骨と骨をつなぐ椎間板に亀裂ができて、中の椎間板組織の一部が飛び出し、神経を圧迫することで起こります。

首から背中、腰にかけての痛みや足指のしびれや、坐骨神経痛と呼ばれる片側の足の後ろ側の痛みやしびれが代表的な症状です。

若い人にも比較的多く、動くと背中から腰、足の激痛とつっぱりなどで動けなくなることもあります。

・2.頸椎捻挫(けいついねんざ、むち打ち症)

クルマの追突やスポーツの激しい衝突などで、首がのけぞり、頸椎が捻挫している状態でむち打ち症とも呼ばれます。

首が動かしにくい、首や肩が痛むなどの症状があらわれ、損傷がひどい場合には痛みが治まっても後遺症として、頭痛や吐き気、耳鳴り、倦怠感に悩まされることも少なくありません。

・3.変形性脊椎症

長年の負担によって椎間板が変性し、神経の通り道である背骨の脊柱管が狭くなり、神経を圧迫するために起こります。

安静時には症状が軽い場合が多いのですが、歩き続けると下肢のしびれや痛みが生じて動けなくなることもあります

立ち止まって休憩をとると症状が緩和し、歩き出してしばらくすると、また悪化するといった状態を繰り返すのが特徴的です。

・4.骨粗しょう症

骨量が減少して、骨がスカスカの状態で、日常のささいな動きで小さな骨折を起こしやすくなったり、自分の体重が支えきれず圧迫骨折を起こしたりする疾患です。

脊椎がもろくなることで脊椎を構成する骨が変形や骨折し、神経を刺激したり、圧迫することで動作のたびに痛みが起こり、立ったり座ったりすることさえできなくなるほど悪化します

・5.帯状疱疹(帯状ヘルペス)

帯状疱疹は、体の中に潜伏していた水ぼうそうのウイルスが再び活性化して起こります。

激しい痛みをともなう小さな水ぶくれが体の片側の胸部の肋間神経に沿ってあらわれます。

水ぶくれはお腹や背中にできることもあります。

水ぶくれは3週間ほどで治まりますが、帯状疱疹が治っても、背中、胸、顔などに神経痛が残ることがあります

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背中が痛む原因をご紹介

背中が痛む大きな4つの要因

背中が痛む原因は大きく4つに分類されます。

・神経疾患
・ストレス
・運動器疾患
・内臓疾患

1つ目は神経疾患に由来するもので、背中の骨がずれたり縮んだりすることで背骨の間を通っている神経を圧迫して痛みが生じるというものです。

2つ目は心因性のもので、これが今回ご紹介するストレスが原因にあたります。

3つ目は運動器疾患に由来するもので、筋肉のこわばりが原因で痛みが生じ、転んでけがをしたり、ぎっくり腰を起こしたりといった場合にこれが当てはまります。

この運動器疾患に由来するものが背中の痛みの原因として多いといわれています。

4つ目は内臓疾患に由来するもので、医学的に緊急性が高くさまざまな疾患が該当すると考えられています。

それでは、なぜストレスによって背中の痛みは出現するのでしょうか。

これにはさまざまな説が考えられています。

・疲労と睡眠

1つ目は疲労と睡眠です。

ストレスによって眠りが浅くなるあるいは寝付けなくなるなど睡眠に対して影響を及ぼすと、疲れを充分にとることができず、疲労は翌日に持ち越されどんどん蓄積されていきます。

このように少しずつ蓄積されたストレスや疲労が内臓に負担をかけ、その結果として筋肉の状態をアンバランスにさせるといわれています。

筋肉がアンバランスになってしまうと背骨を歪め、痛みを発すると考えられています。

・脳の機能との関係

2つ目は脳の機能との関係です。

強いストレスによって脳の機能に不具合が生じると「身体化」といい、もともと身体的には健康であるのに、脳が身体機能に制御をかけることによってさまざまな症状が見られるものです。

背部痛もその一種であるといわれています。

また、前述した運動器疾患に由来するぎっくり腰もストレスによる身体化が原因となることがいわれており、実際介護施設で働く職員のぎっくり腰の原因が身体の使い方や労働内容によるものだけではなく、労働環境によるストレスから来るものと考えられるという事例もあります。

また、ストレスによる背部痛は「これは重度の病気なのではないか」と不安になったり、痛みへの恐怖から過度に痛くなった部分をかばい、結果としてほかの部分を痛めてしまうなど、他の症状が後から出現してしまうことも特徴です。

がんなどその他の病気が関係している可能性!?セルフチェック方法

腰痛や背部痛を症状とす病気はいろいろとあり、腰痛や背部痛がする場合にはさまざまな病気が隠れている可能性が考えられます。

例えば、泌尿器系の病気では腎臓の結石や尿路結石、泌尿器の癌、膀胱炎、腎盂炎が考えられます。

消化器系ですと胃・十二指腸潰瘍、胆石症、胆のう、胆管炎、消化器のがん、膵炎が考えられますし、循環器系ですと腹部大動脈解離、腹部大動脈瘤が考えられます。

女性に特有の病気では子宮外妊娠、子宮筋腫、子宮・卵巣癌、卵巣膿腫、月経困難症が考えられます。

また、普段健康で、病気をしている可能性が極めて少ないという方であっても風邪やインフルエンザなどにかかることで背中に痛みが出ることもあります。

このように、腰痛や背部痛が生じる病気はさまざまなものがあり、自分で症状からのチェックは非常に難しいとされています。

ですが、腰痛や背部痛が生じ、ストレスではないと自分で判断するためのポイントがいくつかありますのでご紹介します。

・発熱があるか

1つ目は、発熱があるかどうかというところです。

ストレスの腰部や背中の痛みは熱は出ません。

ですので突然高熱が出て、背中や腰が痛むという場合にはストレス以外の病気が隠れている可能性があります。

・他に症状があるかどうか

2つ目は他にも何か症状があるかどうかです。

上記でご紹介した病気はすべて腰痛や背部痛のみが症状として見られるわけではなく他にもさまざまな症状が見られます。

そのため、腰痛や背部痛だけでなく他にも症状が出ているという場合にはストレス以外の原因を疑うべきでしょう。

ですが、ストレスによる心身反応でも動悸や息切れ、頭痛や吐き気など他の病気と類似した症状が見られます。

そのため判別が難しいかもしれませんが、特に急に症状が強く出てきたという場合にはストレス以外の可能性が高いので、ここをチェックするポイントとして考えていただけることをおすすめします。

また、筋線維筋痛症や胃・十二指腸潰瘍のようにストレスが原因となり結果として身体化ではなく大きな病気に結びつくということも少なくありません。

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日常生活でできる予防法と対処法について

予防法

・姿勢に気をつける

同じ姿勢で長く立ち仕事する調理台やアイロン台などは、前屈みにならないよう補助台を置くなどして自分に合った高さに調節する工夫をしましょう。

また、パソコンなどのデスクワークで座り続けることの多い人はいすに深く座り、背骨を伸ばし、膝、足首が90度になるように高さを調節するなど、姿勢に気を配りましょう。

また、寝るときの高すぎる枕も背中の筋肉に負担をかける原因になりますので、注意しましょう。

・肩と背中の筋肉を鍛える

日頃から、腹筋と背筋を鍛える運動を心がけましょう。

仰向けに寝た状態で腰の下にたたんだタオルを当て、自転車を漕ぐように空中で足を回す動作は、腹筋と背筋を同時に鍛えることができます。

ただし、痛みが強いときは決して無理をしないことが大切です。

・一定時間ごとにストレッチをする

立ち仕事や座り仕事が続くと、背中の筋肉が緊張してこりを感じます。

手を上にあげて体を伸ばしたり、肩や首を大きく回すなど、簡単なストレッチを数時間ごとに行うことで、筋肉の緊張がやわらぐので続けてみましょう

・ぬるめのお風呂にゆっくりとつかる

40℃前後のぬるめのお湯にゆっくりとつかることで、血行を促進して背中の筋肉の疲れやこりを改善することができます。

入浴中に背中を伸ばしたりすると、さらに血行改善の効果があります。

対処法

・冷やして炎症を抑える

過激な運動などで背中に急激な痛みを感じた直後や、痛みのある部分が熱を持っていると感じるときは冷やします

冷却パックやエアゾール剤、冷やすタイプのハップ剤を利用すると良いでしょう。

・背中を温めて血行を良くする

背中の痛みの発症直後は炎症を鎮めるために冷やしますが、炎症が軽減したら血行を良くして回復を促すために、ホットパックや使い捨てカイロなどで腰を温めましょう。

ぬるめのお湯にゆっくりとつかり、しっかり温めるのも効果的です。

また、慢性的な腰痛を解消したいときも温めて血行を良くすると効果があります。

・ほど良い刺激のマッサージを受ける

ほど良いマッサージは、血行を良くして回復を促す効果があります。

周囲の人にマッサージをしてもらう場合や、自分で行う場合は、さする、軽く押す、もむ程度の軽い刺激に留めておくのがいいでしょう。

痛みを感じるほどのマッサージは、筋肉によけいな緊張や局所的な疲労を与えたり、小さな傷をつけてしまうことがあります。

・市販の薬を使う

背中のこりによる炎症と痛みを抑えるには、鎮痛消炎成分のインドメタシンやフェルビナクなどを配合した外用鎮痛消炎薬が効果的です。

痛みがより強いときには内服薬の消炎鎮痛薬で一時的に痛みをブロックしましょう。

また、ビタミンB1、B6、B12が配合されたビタミン剤は、体の中からこりを緩和する効果があります。

・病院で診察を受ける

患部が腫れて熱を持ち痛みが続くときや腰や足のしびれをともなうとき、むち打ち症で首や肩が痛むときなどには、整形外科などで早めに診察を受けましょう。

また、胸の痛みや腹痛をともなう背中の痛みは内科、婦人科、泌尿器科などの疾患が隠れている可能性があります。

一度、主治医に相談するようにしましょう。

まとめ

腰の痛みをすぐに何とかしたいという場合には、まず横になってゆっくりと休みましょう。

今回ご紹介した対処法でも全く効果がないという時には鎮痛剤を内服して痛みを和らげるという方法もありますが、これはあくまで医療機関などでほかの病気ではないということが確定してから行われることをおすすめします。

まずは一度ペインクリニックにて診断を受け、自分の症状をしっかり把握した後で、
治療にあたるのが良いと思います。

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