医療法人メディカルフロンティア

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胸部エックス線検査とは (目的・影響・豆知識等)

検診結果について 2019.07.29更新

今回は胸部エックス線検査について一般的な内容について解説します。
健診や人間ドックにて確認されている項目や検査の目的、豆知識など

 

胸部エックス線検査の目的

呼吸器系疾患の有無

  • 肺炎
  • 肺結核
  • 肺がん
  • 肺気腫
  • 胸水
  • 気胸

など、呼吸器の疾患の有無、その程度がわかります。

心臓、大血管系疾患の有無

  • 心肥大
  • 胸部大動脈瘤
  • 動脈硬化 等

その他

  • 骨格系の異常
  • 脊椎側弯後湾
  • 肋骨骨折
  • 鎖骨骨折 等

おおまかなものでもこれだけ分かります。

しかしレントゲン検査で確定診断できるのは実は骨折や側弯、後湾といた骨格系の異常のみです
それ以外の診断はあくまで疑いとなり、異常が発見されればその先の詳しい検査(CT、MRI、病理生検等)
にて確定診断となります。

胸部エックス線検査の身体に及ぼす影響

年に何回かエックス線検査を受けていますが大丈夫でしょうか?というご質問をよく受けます。
胸部疾患で治療を受けておられる患者さんでは、場合によっては、X線検査の回数が、
十数回におよぶ事があります。
検査の回数が多くなれば、放射線被ばくによる影響が心配ですが、
一番頻度の多い胸部X線撮影による被ばく線量は、自然放射線(年間)と比較してとても少ないので、
検査の回数が多くなっても、放射線被ばくによる影響を心配する必要はありません

胸部エックス線検査にまつわる豆知識

豊胸手術後に受けるても問題ないか、また豊胸手術によって検査への影響はという質問も結構受けます。

そのため少し詳しく解説します。最近の豊胸手術は多岐の渡っておりヒアルロン酸注入や脂肪注入豊胸そして一番ポピュラーなのが人工乳腺バックを挿入する方法です。プチ豊胸としても人気の「ヒアルロン酸注入」や、自分の脂肪をバストに注入する「脂肪注入豊胸」が最近人気の方法です。脂肪注入豊胸は自分の脂肪を使うために「異物反応」は起こりにくいとされていますが、
「ヒアルロン酸注入」では、体に「異物」を入れてバストを大きくするという手術になります。
そのため、普段日常生活を送るには問題はありませんが、健康診断などで検査を受ける際に、「検査を受けても問題はないのか、危険性があるのではないか」と不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。
また、検査によって豊胸手術を受けたことがまわりの人や会社にバレてしまう可能性があるのではと思う方も多いでしょう。
では検査の可否、検査結果に及ぼす影響、豊胸手術がバレてしまう可能性について詳しくご紹介していきます。
豊胸手術を受けた方や、これから受けようと検討している方は是非、参考にしてください。

豊胸後の胸部エックス線検査は可能か

基本的にどの施術を受けた後でも胸部単純レントゲン検査はどの施術を受けても受診することは可能です。
ただしマンモグラフィ等の特殊検査をご希望の場合は病院によっては受けられない場合があります。
受診される施設に良く確認することをお勧めします

検査結果に及ぼす影響

こちらは少し施術によって違いますので施術別に解説します

ヒアルロン酸注入

こちらはほぼ成分が水でありエックス線を通すため診断結果の及ぼす影響はほぼないと言ってもよいでしょう
ただし体質によってはヒアルロン酸がしこりになって残りレントゲン写真に写りこんでしまうことが稀にあります。

脂肪注入豊胸

脂肪もエックス線を通すため検査結果にい及ぼす影響はないと考えられます。
しかしこれは術後特に問題ない場合です。
脂肪注入豊胸は腹部や大腿部から吸引した脂肪細胞を再度胸の注入する方法です。そのため少なからず死んでしまっている細胞も注入されています。その死んでしまった細胞の周りに石灰化という現象がおきこの石灰化した組織は実はレントゲンを吸収してしまいます。そのためこの石灰化の原因が脂肪豊胸手術によるものなのか、また他の石灰化を起こす肺の疾患(結核等)なのか、または癌の影なのかわ分かりません。
やはり確定診断をするためにその後のCTや生検を必要とする場合があります。
そういったリスクを理解し納得したうえで手術を受けられたほうが賢明です。
この石灰化のため肺がんを見落とすリスクを避けるため脂肪注入豊胸自体を禁止している米国の州もあります

人工乳腺バック挿入

こちらはレントゲンのフォーカスを変えることでバックの淵が映り込む事があります。
しかし基本的にはバックの内容はレントゲンを通す素材(シリコンや生理食塩水等)が使われてている事が多いため検査結果に及ぼす影響は比較的少ないと言えます。
ただしやはりこちらも遺物を注入しているため、脂肪注入豊胸程ではないにせよ石灰化を起こすリスクはあります
ただしその後の検査でCTにはかなり正確にバックが写りますし、生検(針を刺して組織保採る検査)がバックと部位の位置関係で難しくなる場合があります

レントゲン検査によって豊胸手術がバレてしまう可能性

上記のようにバックによる豊胸の場合、また他の方法でも石灰化した場合レントゲンで確認することはできます
ただし医療機関は患者様のプライベートな事柄に関しては情報を漏らすことはありませんので、会社の健康診断で検査を受けたとしても、豊胸手術を受けたことが会社等に知られることはありません
当院でも患者様の検査結果にいついてはかなり厳重に取り扱っており情報の管理を徹底しております。

最後に

胸部レントゲン検査は肺や心臓の疾患を早期発見するためにかなり有用な検査です。
検査をためらわれる方もいらっしゃると思いますが、その被ばくのリスクや施術によるプライバシーの観点を考慮しても十分受ける価値のある検査です

当院では健康診断の項目についてレントゲンバスにて各企業の事業所まで赴き従業員の方々のレントゲン検査を日々行っております。
出張健診ご用命の事業者様は医療法人メディカルフロンティアさわやかクリニックまでご連絡ください。

 

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