医療法人メディカルフロンティア

医療法人メディカルフロンティア

神奈川県横浜市瀬谷区卸本町9279-26
  1. HOME
  2. 医療ブログ
  3. 腰部脊柱管狭窄症とは(原因・症状・診断検査・治療法など)

腰部脊柱管狭窄症とは(原因・症状・診断検査・治療法など)

頚椎・腰椎疾患について 2019.07.10更新

医療法人メディカルフロンティアでは
2020年夏に脊椎手術に特化した最新医療施設(東京脊椎クリニック)を開設します。その施設の責任者である梅林医師監修の下、脊椎疾患についても寄稿していきます。
さて今回は第3回目「腰部脊柱管狭窄症」についてです。
この疾患は大変多く特に70歳以上になると70%ほどの多くの方が罹患していると
考えられます
疾患名にもあるように脊柱管は、脊椎の後ろ側にある、脊髄が通るトンネル状の空間です。
この大事な脊髄が通るトンネルが、何らかの原因で狭くなり(狭窄)神経が圧迫されると、
しびれや痛み、脱力(マヒ)などの神経症状が起きます。
この脊柱管狭窄症は、頸椎(首)胸椎(背中)腰椎(腰)で起こり最も多いのが腰椎におこるこの腰部脊柱管狭窄症です

原因

腰椎椎間板ヘルニアに比べて高齢者に多い疾患です
加齢、労働、あるいは背骨の病気による影響で変形した椎間板と、
背骨や椎間関節から突出した骨などにより、神経が圧迫されます。
脊柱管は背骨、椎間板、関節、黄色靱帯などで囲まれた脊髄の神経が通るトンネルです。
年をとると背骨が変形したり、椎間板が膨らんだり、黄色靱帯が厚くなって神経の通る
脊柱管を狭くなって(狭窄)、それによって神経が圧迫を受け、
神経の血流が低下して脊柱管狭窄症が発症します。
生まれつきと(先天性脊柱管狭窄症)や過去の腰のケガ(腰椎圧迫骨折)
等の背骨の疾患が原因になることもあります。

症状

腰椎椎間板ヘルニアと比較して腰痛はそれほど強くない印象があります
よく見られる症状は休み休みでないと歩けない間歇性跛行(かんけつせいはこう)と言います
間歇性跛行とはしばらく歩いていると、
脊椎に負荷がかかりせまくなっている脊柱管で神経が圧迫され、
足腰に痛みやしびれを感じ歩行困難になりますが、
しゃがんだり、前かがみになって、神経の圧迫が解放されるような姿勢で休憩すると、
また歩けるようになります。これを間欠跛行とよび、脊柱管狭窄症を診断づける特徴のひとつです。
進行くると肛門がしびれた・両足の麻痺(馬尾症状)、腰痛
さらに進行すると排尿障害(尿漏れや尿の排出困難)、排便障害を起こす場合があります

 

診断・検査

X線(レントゲン)撮影、脊髄造影、CT、MRIなどが行われます。
ただしレントゲンでは微妙な脊柱管と脊髄の状態がわからないためMRI検査が一番確実な検査です。
(脊髄造影検査はレントゲンを用いた検査の一つですが脊柱管狭窄症においてはその狭窄の程度が造影され大変有用な検査です)
逆に言えばMRIがない施設では腰椎椎間板ヘルニアであると確定診断はできない事になります
当院に完備しています。

治療

腰部脊柱管狭窄症は自然治癒することもあるため、まずは、保存療法から治療が進められますが
腰椎椎間板ヘルニア程保存治療で改善する可能性が低く手術による治療を選択する場合が多いです

保存治療

痛みが生じないような姿勢で安静を保つ
ストレッチ 温熱療法
腰を前かがみにすると症状が軽くなることより、装着すると自然に腰が前屈みになるコ
ルセットを使用して頂いたり、杖やシルバーカーを使うと腰が前屈みになって痛みが軽減
することから、これらを使って頂いたりします。
コルセットなどの装具を使用する場合もあります
痛みの程度によっては湿布や鎮痛薬(内服)を使用することもあります。

内服治療
痛みを和らげる薬(消炎鎮痛剤)、末梢血管を広げて神経の血流を増やして症状を和ら
げる薬(リマプロスト)、中枢神経に作用して過剰に興奮している神経を鎮める薬(プレガバリン、オピオイドなど)等で症状が改善する場合があります

神経ブロック

保存治療で改善が見られない場合
神経根ブロック
痛みのでている神経を確実に捕らえて、そこに局所麻酔薬を打つ方法です。

硬膜外ブロック
腰痛だけでなく、足も腰も両方痛むという人には有効な方法です。
この注射はペインクリニック外来でできます。
腰から注射する腰部硬膜外ブロックと、おしりの方から入れる仙骨裂孔ブロックがあります。
どちらも長い針を神経の通っている骨の穴(脊柱管)まで入れて局所麻酔やステロイド薬を注入する方法です。
この注射をした後は、下肢に力が入らなくなるので30分くらいは休んでから帰ってもらいます。

手術療法

保存的治療やブロック注射でも改善が見られない場合
肛門がしびれた・両足の麻痺(馬尾症状)が出たなど重篤な症状が見られる場合には、
外科的治療が必要なこともあります。
椎間板ヘルニアの影響で足の筋肉が衰えている場合や、日常生活に支障をきたすほど症状が重い場合も同様です。
特に、「排尿・排便障害がある場合」には、緊急の手術が必要です。

手術法

全身麻酔下で脊髄を圧迫している原因を取り除く手術です黄色靭帯を切除することで、
神経(馬尾あるいは神経根)の圧迫を解除することもあります。
また椎体の安定性が得られない場合は金属による固定術を行う場合があります。

  • 拡大開窓術
  • 黄色靭帯切除術
  • 顕微鏡下拡大開窓術
  • 内視鏡下拡大開窓術(MED)
  • 腰椎後方固定術
  • 腰椎前後方同時固定術(XLIF)

東京脊椎クリニック2020年7月開院

医療ブログトップへ