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解離性脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血とは(原因・症状・診断検査・治療法など)

その他疾患について 2019.07.11更新

先日ジャーニーズ事務所社長ジャニー喜多川さんが6月18日に体調の異変を訴え、
救急搬送された病名は、解離性脳動脈瘤破裂による、くも膜下出血であり
7月9日にお亡くなりになりました。
では解離性脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血とはどのうような病態なのか詳しく解説していきます。

まず解離性脳動脈瘤とは血管(動脈)の病気ですが解離性動脈瘤の一種で一番有名なのは解離性大動脈瘤です野村克也さんや加藤茶さんが罹患したことでも有名です。


動脈は、外膜、中膜、内膜の3層構造となっており、十分な強さと弾力を持っていますが、なんらかの原因で内側にある内膜に裂け目ができ、その外側の中膜の中に血液が入り込んで長軸方向に大動脈が裂けることを大動脈解離といいます
そしてその裂け目からどんどん血液が流入し瘤(コブ)になることが解離性大動脈瘤です。一番良くおこるのがこの解離性大動脈瘤で心臓に近い大きな血管(大動脈)にできます。
この解離が脳の中の血管にできたのが解離性脳動脈瘤です。

解離性脳動脈瘤は、80~90パーセントが首の脇にある椎骨(ついこつ)動脈に発生します。
そのほか脳の深い部分の動脈(脳底動脈、内頚動脈、前大脳動脈、後下小脳動脈、後大脳動脈、中大脳動脈)などほとんどの主幹動脈に発生します。
そして、これらの動脈はくも膜下腔という頭蓋骨の内側に存在するため、この解離性脳動脈瘤が破裂するとくも膜下出血となります

原因

過去のブログ(コレステロールが高いとは)でご説明した動脈硬化を起こしている場合がほとんどです。また高血圧を併発していることが多くあります。
まれに生まれつき血管の中膜が薄い方もいます。
発症は突然内膜が裂けることによるものですが、急激に血圧が上がったりした場合に発生しやすくなります。

症状

脳卒中症状を起こします
脳卒中とは
脳の血管が詰まる「脳梗塞
脳の血管が破れる「脳出血
脳の血管の一部が膨らんで瘤(こぶ)ができ、破裂して出血が広がる「くも膜下出血
の3つです

脳卒中の5大症状です

  • 経験したことのない激しい頭痛がする(くも膜下出血の場合)
  • 片方の手足・顔半分の麻痺・しびれが起こる
  • ろれつが回らなくなる、言葉が出なくなる、他人の言うことが理解できなくなる
  • 力はあるのに立てなくなる、歩けなくなる、フラフラする
  • 片方の目が見えなくなる、物が二つに見えるようになる、視野の半分が欠ける

特にくも膜下出血の場合ハンマーで殴られたような強烈な頭痛嘔吐(おうと)などの症状が見られます
このような症状がみられた場合一刻も早く救急車を呼んで医療機関を受診する必要があります

検査

くも膜下出血を発見するには頭部CTや頭部MRIが有効。
発症24時間以内の診断率は92%であるとされています。

 

治療

クモ膜下出血の診断がついたら血圧や呼吸を管理し、鎮静剤や鎮痛剤を使って再出血の危険性を下げるようにします。
呼吸状態が安定しないような重篤な場合集中治療室にて人工呼吸器のもと全身管理を行います。
次いで原因となった脳動脈瘤を見つけて(カテーテル検査や3次元CTなどによって)これに対する治療を行います。

破裂脳動脈瘤の治療方法

脳動脈瘤クリッピング術

全身麻酔下にて行います頭部を切開して骨を外し手術用の顕微鏡で脳を傷つかないように
分けていき動脈瘤まで到達します。続いて破裂した動脈瘤の根元を専用のチタンクリップではさみ、
血液が流入しないようにする手術です。クリップはそのまま頭の中に残して頭を閉じます
動脈瘤に対する最も広く普及している治療法です。

脳動脈瘤塞栓術

局所麻酔下で行います
腕や太ももの太い血管からカテーテルを通し動脈瘤まで到達させ白金線をらせん状に形状記憶させた、
非常に柔らかいコイルを使用します。
動脈瘤内で最初に外側で枠を作り、その内部で内側に向けてコイルを詰め込んでいきます。
プラチナコイル自体は生体内で安定な物質ですが、1-2年が経過すると線維化が進行するので、
動脈瘤壁を内側から強固に補強して、再破裂を防止することができます。

まとめ

いずれしてもくも膜下出血を起こさないための予防がなにより大事です
そのためには過去のブログ(コレステロールが高いとは)で解説したように脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血の原因となる動脈硬化を起こさせないようにLDLコレステロールをコントロールしておくこと、血圧の管理をしっかり行う事
あと数年に一度は脳のMRIを撮影しの動脈瘤がないかチェックしておくことが何より重要です

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