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乳がんとは(原因・症状・診断検査・治療法など)

乳がん
その他疾患について 2019.09.04更新

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医療法人メディカルフロンティアでは日々の健康情報についても解説しています
今回のテーマは「乳がん」です。
上皇后美智子さまが乳がんで手術を行うと報道されています。
最近のトピックスとなっている乳がんの一般的な知識と正確な治療法を解説します。

乳房は母乳(乳汁)をつくる乳腺と、乳汁を運ぶ乳管やそれらを支える脂肪などからなっています。乳腺には乳腺葉と呼ばれる15~20個の組織の集まりがあり、乳腺葉は乳管と多数の小葉(しょうよう)から構成されています。乳腺でつくられた乳汁は乳管を通って乳管洞にためられます。

乳房の構造

乳がんは乳房の中にある乳管から発生するがんで「乳管癌」と呼ばれます
若干頻度は低いですが、乳管の先にある小葉と呼ばれる部分から発生するがん
を「小葉がん」といいます。

原因

遺伝的要因と女性ホルモンが関係しているようですが、未だに正確な原因は分かっていません
ただ乳がん発生のリスクが高い方の傾向は統計的に分かっています

  • ピルなどの経口避妊薬の使用
  • 乳がんの家族歴がある
  • 初経年齢が低い
  • 閉経が遅い
  • 出産経験がない
  • 初産年齢が遅い
  • 授乳経験がない
  • 飲酒量が多い
  • 高コレステロールの食事が多い
  • 肥満 等

症状

乳がん特有の症状としては初期の段階では無症状のことが多くこのことが発見を遅らせる要因になっています。

しこり
よく言われています乳房にしこりがあるという症状は乳がん以外の疾患でも線維線種や乳腺症などでも見られます。
いずれにしてもこれらを鑑別するためにしこりを感じたらできるだけ早く専門医を受診すべきです

えくぼ
こちらも代表的な症状で比較的乳がんが皮膚に近い位置に発生していたり、進行していた場合には周りの組織を巻き込んでえくぼ状となる場合があります。

乳房の腫れ発赤・乳頭分泌物・乳房の痛み
比較的進行した状態で発生します。
ただこちらも他の疾患(乳腺炎、感染等)で起こる事も多いので鑑別診断が重要です

脇の下のしこり、痛み、腕のしびれ
乳がんは脇の下リンパ節に転移しやすく進行した状態ではリンパ液のうっ滞した状態が続き脇の下に痛みを感じたり転移自体のリンパ腫としてしこりを触れたりします。さらに進行すると腕に向かう神経を圧迫し腕のしびれが発生します。

遠隔転移による症状
癌細胞自体が遠隔転移まで起こしてしまうとその臓器特有の症状が発生します。
また転移臓器によって症状がない場合もあります

代表的なもの

  • 骨転移:腰痛、背中の痛み 骨折
  • 肺転移:咳、血痰、呼吸不全
  • 肝転移:食欲不振、全身のだるさ、黄疸 等

診断検査

女性の乳がん発生は、30歳代から増加をはじめ、40歳代後半から50歳代前半でピークを迎えます。
そのため早期発見、確定診断がなにより大切なのは言うまでもありません。
セルフチェック、自己またはパートナーに日ごろから乳腺を確認する習慣をつけチェックを行います
チェック方法は割愛しますが、変化がわかるためパートナーに確認してもらう事も有用と言われています

乳がん検診

マンモグラフィー

これは必須です。セルフチェックと年1回の乳がん検診を受けていればかなりの確率で早期発見できます

触診
乳腺を直接医師が触ってしこりがないか確認します。

マンモグラフィー
乳腺を潰した状態で固定しレントゲンを撮ります。乳がん検診において最もスタンダードな検査と言えます

超音波

皮膚にゼリーを塗ってプローブ(探触子)をあてて内部を観察する検査で、腹部や婦人科の超音波と同様ですが、乳腺では、
体の表面の浅いところを見る専用のプローブを使います。
レントゲンと違い放射線を使用しないなめ妊婦さんでも行うことが可能です

乳腺超音波

穿刺吸引細胞診

乳がん検診やその後の検査でなんらかの腫瘍が疑われる場合、超音波にて腫瘍を確認しながら細い針を刺して注射器で細胞を吸引して、細胞ががんか良性かを顕微鏡で調べます。
細胞が十分とれればかなり正確に診断がつきますが、細胞だけではがんかどうか微妙な場合や、細胞がうまくとれない場合は、組織診が必要になります。

MRI検査

腫瘍の正確な位置、良性、悪性の判断にも有用です

治療法

標準治療として手術療法が第一選択となります。
腫瘍の進行状況に応じて先に抗がん剤治療やホルモン治療を行う場合があります

手術療法

手術は最もスタンダードなのが乳房部分切除になります
全身麻酔下で乳がんとその周囲の乳腺を摘出します。一般医的に早期発見できれば
この手術が選択され大きく乳房を失う事なく手術を行うことができます。
それ以上に進行している乳がんや腫瘍が大きい場合は乳房全体を切除する手術になります

乳がんの術式

  • 乳房部分切除術(乳房温存手術)
  • 乳房切除術
  • 乳頭温存乳房切除術

腋下リンパ節郭清

症状のところろで解説しました通り乳がんは脇の下のリンパ節に転移しやすい癌として知られています
そのため手術中リンパ節の一部を採取し検査を行います(センチネルリンパ節生検)この検査でリンパ節転移が認められた
場合脇の下の血管周囲のリンパ節をとる手術(腋下リンパ節郭清)を追加します。

放射線治療

この治療もかなりスタンダードで多くの場合手術後の目に見えない小さな癌細胞を破壊する目的で行われます
乳がん手術後の標準治療です

薬物療法

化学療法(抗がん剤)やホルモン療法があります
術前に行う薬物療法と術後に行う薬物療法があります。

術前化学療法
手術の前にがんを小さくして温存手術を可能にしたり、抗がん剤がどの程度効くかを見るため、あるいは転移のあるがんに対して病状をコントロールするために全身治療を行う目的で用いたりします。

術後化学療法
手術後の転移再発を予防し、治癒率を向上させることです。
再発転移がんに対する抗がん剤治療は、病状の進行を遅らせることや延命効果、がんによる症状を緩らげることを目的としています。

最後に

乳がん検診を受けましょうピンクリボン

乳がんはいうまでもなく早期発見早期治療でかなり治療成績の上がってきている疾患です。しかし残念なことに発見が遅れているのかそれ以外の原因なのか乳がんで命を落とす方が後を絶えません。
また一番有名なところではアナウンサーの小林麻央さんが2017年6月22日に乳がんの遠隔転移による多臓器不全で亡くなりました。翌日の6月23日にその一報が流れるとは日本中が驚きと悲しみにくれた事が記憶に新しいです。
またちびまる子ちゃんの作者で有名なさくらももこさんも乳がんで命を落としています
この2人に共通していえるのが、報道ベースではありますが、早期発見できたにも関わらず命を落としているというケースです。理由は標準治療である手術療法を初期の段階で選択せず保険適応でない民間治療を選択している可能性が高いという事です。
乳がんに関しては色々な意見を言う方がいますが、基本手術しなければ治りません
標準治療とは数多くの医師や研究者、または協力してくださる数多くの治験者の方々が長年の研究と検証に基づいて確立された治療であり、そのため健康保険の適応で負担が少なく確実な治療を受けられるようになっています。ところがそこで保険適応でない自由診療にて検証が十分でない治療を利益優先で行っている医療機関が存在するのも事実です。確かに女性が乳房を失うという事実は大変耐え難い精神的ダメージを受けます。さらに授乳を考えている方にとっても同様につらいことです。しかし手術の解説でも書きましたように、早期発見できれば部分切除にて治療可能ですし最近では乳房の再建手術の技術もかなり向上してきました。そのため正しい知識知り、確実な標準治療を受ける事が重要です。何度も言いますが乳がんは手術しなければ治りません。
そこに他の治療をおこなってもまず効果はありません。まずは必ず検診を受け早期発見、早期治療です。

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