夜の悪夢~僕の全ては奪われた~①順風満帆だった人生
都心から少し離れた閑静な住宅街の一軒家
比較的新しいその戸建て住宅には幸せな家庭が笑顔で食卓を囲んで住んでいると思わせられる
父と母が落ち着かない
母はスマートフォンをずっとタップし続けており父はパソコンに向かい何度もマウスをクリックしている。
2月2日9:00
母が狂ったようにタップし始めた。
つながらない・・・かなりイライラしているようだ
父は無言でクリックを続けている
僕はじっと目をつむり、その時を待っていた。
そして自分に言い聞かせてていた。「大丈夫だ、、、やれることはやった」
そのとき父が叫んだ
つながった!!!
その数秒後母と父は歓声を上げ抱き合った!
心次郎おめでとう!!!合格だ!
僕は急いで父のパソコン画面を見入った
そこに映っていた画面は
「成開中学入学試験結果:合格」
その瞬間糸が切れたようにその場にへたり込んだ
嬉しかったというより安堵感の方が強かった。。。
そう、この時が僕の人生で最高に幸せのピークだったのかもしれない・・・
*この物語はフィクションであり実際の人物、団体とは一切関係ありません。