夜の悪夢~僕の全ては奪われた~⑯焦り

私立進学校の夏休みは短く8月20日には始業式が始まり3年生はいよいよ本格的な受験モードに入り込むことになる。通常の通学パターンにもどり、僕としては夏の最後に叩きだした好成績を維持するため
より睡眠時間を削って学習に勤しむようになっていった。
しかし、進学校には眠れる獅子が大勢いるもので夏明けから急激に成績を伸ばす同級生が大勢いた
結局地頭や物理的な学習時間や睡眠時間の劣る僕は秋には夏前の成績に逆戻りしていくのである。
流石に学習時間と睡眠時間の確保のため両親に相談してみた。
裕福な家庭の同級生は早くから学校近くのマンションを借りてもらったり、家族ごと学校近くの住宅へ引っ越しした家庭まであった。
しかし僕の家は特段裕福なわけでもなく自宅もローン中のため同級生のような学校近くに
住むことは不可能であった。その時父があっ と思いついたのである。
雄一に相談してみようか・・・・

*この物語はフィクションであり実際の人物、団体とは一切関係ありません。