いびきと舌・舌癌などの関係は~20年で倍増…増える若年層の「舌がん」

当院上野いびきクリニックではしばし舌の確認も行っています。

舌が大きいと舌根沈下を起こしやすくいびきや無呼吸の原因となるため我々いびき治療専門医は診察の際舌の大きさや状態を詳しく観察します。

そんな中yahooニュースで舌癌に関する記事がありましたので今回は舌といびき・無呼吸の関係や舌癌について解説します。

20年で倍増…増える若年層の「舌がん」 現代人特有の “狭い歯並び” が引き金に? 口内炎との決定的な違いとは(チューリップテレビ) – Yahoo!ニュース

「舌の奥」と「顎の形」で、いびきは決まる

舌根沈下・巨舌・下顎後退を、最近の「狭い歯並び」

いびきや睡眠時無呼吸(OSA)は「太っているから起きる」と思われがちですが、実際はのどの奥(上気道)の形と、そこに収まる舌・顎・歯並びのバランスで起きることが少なくありません。今回は、舌根部、下顎骨・顔面形態の内容を軸に、あわせて「現代人の狭い歯並びが舌のトラブルにつながる」という報道も踏まえて、関連を一本につなげて解説します。

舌根部「いびきの」主戦場”は、舌のいちばん奥

舌根部は、舌のいちばん奥で、ちょうど咽頭(のど)へ落ち込みやすい位置にあります。普段は下あご周囲の筋肉や舌の筋肉(舌筋群)が支えて気道を保っていますが、睡眠中、とくに深い眠り・仰向けでは筋緊張が落ち、舌の根元が重力でのど側へ沈み込みます。これが「舌根沈下」です。

舌根沈下が起きると、気道が物理的に狭くなり、空気が通るたびに周囲の粘膜や軟部組織が振動していびきになります。さらに完全に塞がれば無呼吸に至ります。ポイントは、いびきは「音」ですが、現場では空気の通り道が狭くなっているサインとして扱うべき、という点です。

舌根沈下を強める要因 巨舌(Macroglossia)

舌が相対的に大きい(=顎や歯列に対して舌の体積が勝っている)と、仰向けで舌根が後方へ沈下しやすく、気道が狭くなりやすいです。セルフチェックとして有用なのが「舌の両サイドの歯型(ギザギザ)」です。鏡で舌の側面を見て、歯型がくっきり付いている場合、舌が大きい(相対的巨舌)、歯列が狭い(舌の逃げ場が少ない)、噛みしめ・歯ぎしりで舌が押し付けられているなどが重なっている可能性があります。

ここで重要なのが、「狭い歯並び」と舌のトラブルを扱った最近の報道です。Yahooニュースの記事では、若年層でも舌がんが増えており、要因として「狭く小さな歯並び」や「歯の尖りなどの物理的刺激」が継続することが挙げられています。さらに、奥歯(いわゆる“6番”)の尖った部分が繰り返し舌を刺激し続けた例にも触れています。

ここから言えるのは、狭い歯列・舌の歯型は「いびき(舌根沈下)」とも「舌の慢性刺激」とも同じ根っこでつながる、ということです。
もちろん、歯型がある=舌がん、ではありません。ただ、舌が歯に当たりやすい構造があるなら、睡眠の問題と口腔内の問題を同時に見直す価値が出てきます。

ここで押さえるべきは、「いびき(舌根沈下)」と「舌の慢性刺激(舌がんリスク)」は、別々の病気でも“同じ構造条件”で起こり得るという点です。
歯列が狭い、顎が小さい、舌が相対的に大きい、噛みしめが強い——こうした条件が重なると、睡眠中は舌が後方へ落ち込みやすく、起きている時間は舌が歯に当たりやすい。結果として、いびき・OSAと、舌のトラブルの双方に目が向くべき状況が生まれます。

加齢による舌筋力低下:サルコペニアは舌にも起きる

加齢で全身の筋肉量が落ちる「サルコペニア」は舌筋にも起こりえます。筋線維が細くなり、神経伝達も低下すると、舌を前方・上方に保持する力が弱まり、無意識のうちに舌根が落ち込みやすくなります。結果として、睡眠中に戻りが悪くなり、気道閉塞→いびき、という流れが起きやすくなります。

下顎骨・顔面形態:顎が小さい/後ろにあると、舌の置き場がない

下顎後退(小顎、下顎が後ろに引っ込む骨格)は、舌根の位置も後方に寄りやすく、咽頭の空間が狭くなります。つまり、同じ体重でも”骨格だけで“はじめから気道が狭い設計”になりえます。実際、顎(下顎)が小さい・浅いことがOSAのリスク因子になりうること、舌の大きさや位置関係が病態に関与しうることは、画像評価研究でも指摘されています。
また、東アジア系では頭蓋顔面形態の違いが睡眠時無呼吸(OSA)の背景になりうる、という比較研究もあります。

「狭い歯並び」は、なぜ“いびき”とも関係するのか

先ほどの報道は「舌がん」ですが、いびきの観点でも示唆が大きいです。記事では、口内炎と舌がんの見分け方として、たとえば

・口内炎は2〜3週間で治ることが多い一方、舌がんは1〜2か月たっても治らないことがある

・境界の明瞭さ、しこり、痛みの出方が目安になる

といった点が示されています。

ここで注目したいのは、「狭い歯並び」「常に歯が舌に当たっている」といった特徴が挙げられていることです。
これはそのまま、睡眠医療の言葉で言い換えると、舌の居場所が少ない(=相対的に舌が大きく感じる)、舌が後方へ逃げやすい(=舌根沈下が起きやすい)、口呼吸・下顎後退・噛みしめが重なると、さらに悪化という構造と整合します。

つまり、「歯並びが狭い」「舌の横に歯型がある」は、いびき/OSAのリスク評価(舌・顎のバランス)、口腔内の慢性刺激の評価(舌の擦れ、治らない口内炎)の両面で、見逃したくないサインになり得ます。

今日からできるセルフチェック(受診の目安つき)

A. いびき/OSA方向のチェック

仰向けで悪化する、横向きで軽くなる

朝の口の渇き、日中の眠気、起床時の頭重感

家族から「息が止まっている」と言われる

B. 舌・口腔内のチェック(ニュースの観点)

舌の側面に歯型(ギザギザ)が強い

同じ場所の口内炎を繰り返す

2〜3週間以上治らない“ただれ”、境界がはっきりしない病変、しこり感

この場合、報道でも強調されている通り、放置せず口腔外科などでの評価が安全です。

いびき予防に関しては舌のレーザー照射も有用

上野いびきクリニックでは舌によるいびき治療の観点から舌用のタイトニングレーザーを用いて舌用の周波数と波長を調整し舌の筋力上昇とコラーゲン増生を狙って治療を行っています。

まとめ

舌根・顎・歯列は「別々」ではなく「一体」で見る

舌根沈下は、いびきと無呼吸の中心的メカニズムです。そして、その起点には巨舌(相対的に舌が大きい)。加齢による舌筋力低下下顎後退や歯列の狭さ(舌の置き場がない)が重なります。最近の「狭い歯並びが舌の慢性刺激につながる」という報道は、口腔がん予防の観点だけでなく、睡眠中の気道トラブルを見直す入口にもなります。最近の「狭い歯並びが舌の慢性刺激につながる」という報道は、口腔がん予防の観点だけでなく、睡眠中の気道トラブルを見直す入口にもなります。

いびき・OSAの中心には、舌根沈下というメカニズムがあります。そして、その起点には、巨舌(相対的)、舌筋力低下、下顎後退、狭い歯列といった「形」の要素が重なります。
同じ“狭い歯並び/歯の当たり”は、睡眠中は気道を狭め、日中は舌への慢性刺激を作り、舌がんの話題とも接点を持ち得る。この視点が、今回のニュースが示した最も重要なメッセージだと考えます。

症状が続く場合は、睡眠は睡眠医療機関、舌の病変は歯科口腔外科/耳鼻咽喉科での評価をご検討ください。

 

 

記事監修者

上野いびきクリニック院長 菅谷和之

上野いびきクリニック院長 菅谷 和之

2004年に藤田医科大学医学部を卒業後、東邦大学医療センター大森病院で麻酔科医として勤務を開始。その後、全国の市民病院や自由診療クリニックで臨床経験を重ね、これまでに2万件以上の全身麻酔を担当。2020年には脊椎専門の「東京脊椎クリニック」を設立し、2025年からは上野いびきクリニックの院長として勤務

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