CPAPを勧められた方から、「機械の音で眠れないのではないですか」「隣で寝ている家族に迷惑をかけませんか」というご質問をよくいただきます。毎晩使うものですから、音が気になるのは当然です。
そこで今回、上野いびきクリニックで、スリープメイト11・AirMini・ドリームステーションの3機種の音を、スマートフォンアプリで測定し、実際に耳で聞いた印象とあわせて比べてみました。
結論から言うと、3機種とも「静かな事務所」くらいの音の大きさで、機種による差は1〜3デシベル程度でした。この記事では、2万症例以上の麻酔管理経験を持つ上野いびきクリニック院長 菅谷が、測定結果の見方と、音が気になるときの確認ポイントを解説します。
結論:この記事の要点
当院の測定(吸気圧8hPa固定、機器から55cmと25cm)では、3機種の音は約46〜50デシベル(静かな事務所くらい)で、スリープメイト11がもっとも静かでAirMiniがもっとも大きい結果でしたが、差は1〜3デシベル程度でした。実際に聞いた印象でも、「うるさくて眠れない」という音ではありませんでした。ただし、音の感じ方には個人差が大きく、測定値は当院のこの設定・マスクでの参考値で、メーカー公表値とも単純には比べられません。音が気になるときは、①マスクのフィット、②本体の置き場所、③排気の向きを確認してください。排気口をふさぐのは絶対に避け、使い続けられない場合は自己判断でやめず、通院先にご相談ください。
上野いびきクリニックでは、保険診療での睡眠検査(簡易検査・自宅でのPSG検査)とCPAP管理に対応しています。CPAPの音やマスクのお悩みもご相談ください。
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菅谷 和之
上野いびきクリニック 院長/麻酔科医
2万症例以上の全身麻酔経験を有する院長がいびき・睡眠時無呼吸の診療を中心に、患者様一人ひとりに合わせた治療を提供しています。【保険診療】上野いびきクリニック
本記事は院長 菅谷和之が、CPAP3機種の音の測定結果と、音が気になるときの確認ポイントについて解説しています。
上野いびきクリニックでは、簡易検査・PSG検査の結果を医師が丁寧に読み解き、CPAPの使い心地や継続のご相談にも対応しています。
保険診療でしっかり検査・継続治療
- 簡易検査:自宅でできる無呼吸のスクリーニング
- PSG検査:脳波を含めて評価できる精密検査(自宅で実施)
- CPAP治療:保険適応基準を満たす無呼吸への標準治療
自由診療で根本改善・短期集中
- いびきレーザー治療:検査で単純性いびきと確認された方に
- 医療ダイエット:体重増加が要因の場合の選択肢としても
※本記事の音の測定値は、当院の設定・マスクで測定した参考値です。機種の優劣を示すものではありません。保険診療で選べるCPAP機種は、通院先・事業者により異なります。
📋 この記事でわかること
- デシベルの目安|CPAPの音はどのくらい?
- CPAP3機種の音を測定|スリープメイト11・AirMini・ドリームステーション
- 数字の差は小さい|実際に聞いた印象と、測定値の読み方
- CPAPの音が気になるときの確認ポイント3つ
- 機種は自分で選べる?|保険診療でのCPAPについて
デシベルの目安|CPAPの音はどのくらい?
「30デシベル」と言われても、どのくらいの音なのか想像しにくいものです。身近な音の目安と、CPAPの音を比べてみましょう。
| 音の大きさ | 身近な音の目安 |
|---|---|
| 20デシベル | 木の葉が触れ合う音 |
| 30デシベル | ささやき声、郊外の深夜 |
| 40デシベル | 図書館、静かな住宅地 |
| 50デシベル | 静かな事務所 |
| 60デシベル | 普通の会話 |
| 70デシベル | 電話のベル、騒がしい事務所 |
ただし、これはおおよその目安です。同じ音でも、すぐ近くで聞くのと離れて聞くのとでは、大きさが違います。参考までに、いびきの音の大きさは40〜60デシベル台が中心で、重いいびきでは60デシベル以上に達しうるとされています。
CPAP3機種の音を測定|スリープメイト11・AirMini・ドリームステーション

今回は、当院で、スマートフォンのアプリを使って3機種の音を測定しました。比較したのは次の3台です。
| 機種 | メーカー | 特徴 |
|---|---|---|
| スリープメイト11 | ResMed(レスメド) | 自宅で毎晩使う置き型 |
| AirMini | ResMed(レスメド) | 手のひらサイズの小型機。出張・旅行など持ち運び向け |
| ドリームステーション | フィリップス | 自宅で使う置き型 |
測定条件をそろえるため、吸気圧は8hPaに固定しました。機器から55cm(遠)と25cm(近)の2か所で、それぞれ1分程度、音の大きさを測っています。結果は次のとおりです。
| 機種 | 遠(55cm) | 遠 中央値 | 近(25cm) | 近 中央値 |
|---|---|---|---|---|
| ドリームステーション | 46.8〜49.0 | 47.9 | 47.0〜49.8 | 48.4 |
| スリープメイト11 | 46.0〜48.0 | 47.0 | 46.9〜48.5 | 47.7 |
| AirMini | 48.0〜49.0 | 48.5 | 48.9〜49.0 | 49.0 |
どの機種も、目安でいうと「静かな事務所」くらいの音の大きさでした。数字上は、スリープメイト11がもっとも静かで、AirMiniがもっとも大きい結果ですが、差は1〜3デシベル程度にとどまりました。
数字の差は小さい|実際に聞いた印象と、測定値の読み方
3機種を実際に聞き比べた当院の印象は、「大きな違いは感じなかった」「うるさくて眠れないという音ではなかった」というものでした。一般に、1〜3デシベル程度の差は、聞き分けにくいとされています。
一方で、音の感じ方には個人差があります。スリープメイト11からAirMiniに変更したときに、音が気になるようになったという方が、一定数いらっしゃいます。また、寝室はとても静かな場所です。一定の音よりも、呼吸に合わせて変わる音のほうが気になる方もいますし、同じ音でも、本人と隣で寝ている方とでは感じ方が違うことがあります。
この測定値は「参考値」です。機種の優劣を決めるものではありません。
今回の結果は、当院で、この設定とマスクの組み合わせで、スマートフォンアプリで測ったものです。圧力、マスク、置き場所、部屋の静けさなどが変われば、結果も変わります。メーカーが公表している音の値は、規格に沿った条件で測定されており(たとえばAirMiniは29dBA、誤差±2dBAと公表されています)、今回の値より小さい数字です。測定の方法や環境、マスクの排気音などが違うためで、数値同士を単純に比べることはできません。小さな数値の差だけで、機種の優劣を決めることはできません。
「事務所くらいの音だから、誰でも気にならずに眠れる」というわけでもありません。気になる場合は、次の確認ポイントをお試しください。
CPAPの音が気になるときの確認ポイント3つ
| 確認ポイント | チェックすること |
|---|---|
| ① マスクのフィット | マスクと顔の隙間から「シューッ」と空気が漏れていないか |
| ② 本体の置き場所 | 耳のすぐ近くに置いていないか。硬く平らな安定した台に置けているか |
| ③ 排気の向き | マスクの排気が、隣で寝ている方や寝具に直接当たっていないか |
①マスクのフィット:漏れを止めようとして、むやみに強く締めると、かえってフィットが崩れることがあります。サイズや付け方は、通院先で確認してもらいましょう。マスクの種類についてはCPAPマスク5種類の比較動画でも解説しています。
②本体の置き場所:チューブに無理がかからない範囲で、耳から少し離してみてください。本体を布団などで覆ったり、吸気口をふさいだりしないようにしましょう。
③排気の向き:排気が寝具に当たることで、音が気になる場合もあります。
音を減らすために、排気口をふさぐことは絶対にしないでください。
マスクの排気口は、呼気を外へ逃がすための重要な部分です。音が気になって使い続けられない場合は、自己判断でやめたり工夫したりせず、通院先にご相談ください。マスクの調整や部品の確認などで、改善できる場合があります。
機種は自分で選べる?|保険診療でのCPAPについて
保険診療で使用するCPAPは、通院先や取り扱う事業者によって、選べる機種が異なります。今回紹介した機種を、必ず指定できるというわけではありません。「音が心配」という場合は、導入前に医師やスタッフにご相談ください。
CPAP導入の保険基準はCPAP導入基準が大幅緩和|簡易検査AHI40→30、PSG検査20→15へ、CPAPをやめたいと感じたときの考え方はCPAPをやめることについての解説記事、検査の種類はいびき・睡眠時無呼吸症候群の検査とは?「簡易検査」と「PSG」をわかりやすく解説をご覧ください。
上野いびきクリニックでできること
上野いびきクリニックは、いびき・睡眠時無呼吸症候群を専門とする「睡眠障害内科」です。自宅でできる簡易検査と、保険診療のPSG検査(精密検査)に対応しており、CPAPの導入から、マスクの調整、音や使い心地のご相談まで対応しています。
「CPAPの音が気になって使い続けられない」「家族への音が心配」という方も、お気軽にご相談ください。
まとめ|CPAPの音は3機種とも「静かな事務所」程度。気になるときは確認ポイントを
当院の測定では、スリープメイト11、AirMini、ドリームステーションの3機種とも、約46〜50デシベルの「静かな事務所」くらいの音でした。差は1〜3デシベル程度で、実際に聞いた印象でも大きな違いはありませんでした。ただし、音の感じ方には個人差があり、測定値は参考値です。
音が気になるときは、マスクのフィット、本体の置き場所、排気の向きを確認してください。排気口をふさぐことは絶対に避け、使い続けられない場合は自己判断でやめず、通院先にご相談ください。
上野いびきクリニック院長の書籍「いびきを最新治療で治す」(Amazon 売れ筋ランキング 医学一般 1位 臨床内科 1位 家庭医学・健康 2位)でも詳しく解説しています
よくある質問
Q.CPAPの音がうるさくて眠れなくなりませんか?
当院の測定では、3機種とも静かな事務所くらいの音で、実際に聞いた印象でも、うるさくて眠れないという音ではありませんでした。ただし、音の感じ方には個人差があります。気になる場合は、マスクのフィットや置き場所、排気の向きを確認し、通院先にご相談ください。
Q.隣で寝ている家族に迷惑をかけませんか?
本人と隣で寝ている方とでは、同じ音でも感じ方が異なることがあります。排気が家族や寝具に直接当たらないよう向きを調整すると、音が和らぐ場合があります。いびきも40〜60デシベル台が中心とされるため、CPAPを使う前後でご家族の感じ方がどう変わったかも、あわせて確認してみてください。
Q.音を減らすために、排気口をふさいでもよいですか?
絶対にふさがないでください。排気口は、呼気を外へ逃がすための重要な部分です。音が気になる場合は、自己判断で対処せず、通院先にご相談ください。
Q.保険診療で、好きなCPAP機種を選べますか?
保険診療で使用するCPAPは、通院先や取り扱う事業者によって、選べる機種が異なります。希望の機種を必ず指定できるわけではありません。気になる点は、導入前に医師やスタッフにご相談ください。
上野いびきクリニックまでお気軽にご相談ください【当日予約可】
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〒110-0005 東京都台東区上野4−8−8 上野シルクビル 5階

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We provide medical services for international patients. Please check our English website for details on how to visit our clinic.
記事監修者

上野いびきクリニック院長 菅谷 和之
2004年に藤田医科大学医学部を卒業後、東邦大学医療センター大森病院で麻酔科医として勤務を開始。その後、全国の市民病院や自由診療クリニックで臨床経験を重ね、これまでに2万件以上の全身麻酔を担当。2020年には脊椎専門の「東京脊椎クリニック」を設立し、2025年からは上野いびきクリニックの院長として勤務
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