CPAP導入基準が大幅緩和|簡易検査AHI40→30、PSG検査20→15へ【2026年6月改定】
前回はCPAP治療の保険適用・使用時間・通院頻度が2026年度の診療報酬改定によって変わるという解説をしました。今回はその前段階でそもそもCPAPはどのような基準で保険適応となりのか、今回の診療報酬改定でどのように変わったのかまで詳しく解説します。
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上野いびきクリニックでは、睡眠時無呼吸症候群の検査、CPAP管理、CPAPが合わない方への治療相談、いびきレーザー治療まで含めて、総合的に診療しています。睡眠検査・CPAP管理、自費診療によるいびきレーザー治療など、状態に応じた選択肢をご案内しています。ご自身に合う治療を確認したい方は、まずはお気軽ご相談ください。
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院長監修記事
院長監修記事
菅谷 和之
上野いびきクリニック 院長/麻酔科医
2万症例以上の全身麻酔経験を有する院長がいびき・睡眠時無呼吸の診療を中心に、患者様一人ひとりに合わせた治療を提供しています。【保険診療】上野いびきクリニック
本記事は院長 菅谷和之の監修のもと、いびき・睡眠時無呼吸症候群(SAS)などに関する検査・治療など正しい医療情報をわかりやすく解説しています。
いびきの原因は喉の構造から肥満まで多岐にわたります。上野いびきクリニックでは、特定の治療法に偏ることなく、医学的根拠に基づいた幅広い選択肢から、患者様に最適なプランをご提案できる体制を整えています。
保険診療でしっかり検査・継続治療
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※当院はいびき治療専門専門クリニックとして、保険・自由診療の両面から「止まらないいびき」の解決に全力を尽くします。
この記事のポイント
- 2026年6月の診療報酬改定では、CPAPの「使用頻度」や「通院回数」だけでなく、導入基準にも大きな変更があります。
- 簡易検査でのCPAP導入基準は、AHI40以上からAHI30以上へ緩和されました。
- PSG検査での基準は、AHI20以上からAHI15以上へ緩和されました。
- つまり、これまでCPAPの対象外だった方でも、保険診療で治療を開始できる可能性が広がります。
- 一方で、導入しやすくなった分、適正使用がより重要になります。
最近、2026年6月の診療報酬改定におけるCPAP治療について、「使用頻度」や「通院回数」の話題が多く取り上げられています。(詳しくは以下の動画をご覧ください)

しかし、今回の改定で見逃してはいけない大きなポイントがもう一つあります。それが、CPAPの導入基準そのものが大幅に緩和されたという点です。
具体的には、CPAPを保険診療で導入する際のAHI基準が、簡易検査では40以上から30以上へ、PSG検査では20以上から15以上へ引き下げられました。
今回の改定を一言でいうと
「CPAPを必要とする人には、より使いやすくする。一方で、導入した以上はしっかり使ってもらう」方向への改定です。
この記事の目次
1.CPAP導入基準はどう変わったのか

今回の改定で最も重要なのは、睡眠時無呼吸症候群に対するCPAPの保険導入基準が緩和されたことです。
| 検査方法 | 改定前 | 改定後 | 意味 |
|---|---|---|---|
| 簡易検査 | AHI40以上 | AHI30以上 | 在宅簡易検査でも、より早い段階でCPAP導入を検討しやすくなりました。 |
| PSG検査 | AHI20以上 | AHI15以上 | 中等症レベルから、保険診療でCPAPを導入しやすくなりました。 |
AHIとは、睡眠1時間あたりに無呼吸や低呼吸が何回起きているかを示す指標です。一般的に、AHI15以上は中等症の睡眠時無呼吸症候群に分類されます。
これまで、検査で睡眠時無呼吸症候群と診断されても、CPAPの保険導入基準に届かず、経過観察や他の治療を検討せざるを得ない方がいました。今回の基準緩和により、こうした方の一部が、保険診療でCPAP治療を開始できる可能性があります。
2.なぜCPAPの門戸が広がったのか
今回の導入基準緩和は、単に「CPAPをたくさん処方するため」の改定ではありません。
睡眠時無呼吸症候群は、いびきや眠気だけの病気ではありません。睡眠中に無呼吸や低呼吸を繰り返すことで、血中酸素が低下し、心臓・血管・脳・代謝に負担をかけます。
睡眠時無呼吸症候群で問題になる主なリスク
- 高血圧
- 不整脈
- 心筋梗塞
- 脳卒中
- 糖代謝異常
- 日中の眠気による事故リスク
- 集中力低下・仕事のパフォーマンス低下
- 生活の質の低下
つまり、CPAPを必要とする人に適切に治療を届けることは、単にいびきを減らすだけではなく、将来的な健康リスクを下げることにもつながります。
今回の基準緩和は、「重症になるまで待つ」のではなく、より早い段階で治療介入しやすくする意味があると考えられます。
3.一方で「しっかり使うこと」も強く求められる
CPAPの導入基準が緩和された一方で、今回の改定では使用頻度や通院管理についても注目されています。
これは矛盾しているように見えるかもしれませんが、実際には非常に筋の通った考え方です。
つまり、今回の改定の本質は
「CPAPを必要とする人には使ってもらう。しかし、使う以上はしっかり使ってもらう」ということです。
CPAPは、処方された薬を飲む治療とは少し違います。機械を持っているだけでは効果は出ません。眠っている間に十分な時間、正しく装着して初めて治療効果が期待できます。
そのため、導入しやすくなったからこそ、医療機関で使用状況を確認しながら、適切に継続することが重要です。
| 確認項目 | なぜ重要か |
|---|---|
| 使用時間 | 短時間しか使えていないと、無呼吸を十分に抑えられません。 |
| 使用日数 | 週に数回だけでは、治療効果が不安定になります。 |
| マスク漏れ | 空気が漏れると、必要な圧が気道に届きません。 |
| 残存AHI | CPAP使用中でも無呼吸が残っていないか確認できます。 |
| 症状の変化 | 眠気、疲労感、頭痛、夜間頻尿などの改善を確認します。 |
4.以前「CPAP対象外」と言われた方は再評価の価値があります
今回の基準緩和により、過去に検査を受けたものの「CPAPの保険適用にはならない」と言われた方は、再評価の価値があります。
再相談をおすすめしたい方
- 過去の簡易検査でAHI30〜39だった方
- 過去のPSG検査でAHI15〜19だった方
- いびきや無呼吸を指摘されているが、治療していない方
- 日中の眠気や集中力低下が続いている方
- 高血圧や不整脈があり、睡眠時無呼吸が気になる方
- 以前の検査から体重や症状が変化している方
以前は基準に届かなかった方でも、今回の改定後は保険診療でCPAP導入を検討できる可能性があります。
また、睡眠時無呼吸症候群は体重、加齢、鼻づまり、飲酒量、睡眠姿勢などによって悪化することがあります。過去の検査結果だけで判断せず、症状が続いている場合は再検査を検討してもよいでしょう。
5.CPAPは健康寿命を伸ばすための重要な治療
CPAPは、現在の睡眠時無呼吸症候群治療において、適切に使えば非常に有効な治療です。
特に中等症から重症の睡眠時無呼吸症候群では、睡眠中の低酸素や交感神経の過剰な働きが、長期的に心臓や血管へ負担をかけます。CPAPにより気道を開き、無呼吸を抑えることは、いびきの改善だけでなく、健康寿命を守るうえでも重要です。
CPAPで期待される主な効果
- 睡眠中の無呼吸・低呼吸の改善
- 血中酸素低下の改善
- 日中の眠気の改善
- 起床時の頭痛やだるさの改善
- 高血圧への悪影響の軽減
- 心血管リスクの軽減が期待される
- 仕事や運転中の集中力低下リスクの軽減
もちろん、CPAPは万能ではありません。マスクが合わない、鼻が詰まる、圧が苦しい、旅行時に持ち運びが大変など、継続の難しさもあります。
だからこそ、導入後は医療機関で使用状況を確認し、必要に応じてマスクや圧設定、鼻症状への対応を調整していくことが大切です。
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6.「CPAPを始めやすくなった」今こそ、正しい検査が大切
導入基準が緩和されたことで、今後はCPAP治療を検討する方が増える可能性があります。
しかし、重要なのは「いびきがあるからすぐCPAP」ではありません。睡眠時無呼吸症候群の重症度、酸素低下の程度、眠気の有無、合併症、生活背景を含めて、適切に評価することが必要です。
自己判断で放置しない方がよい症状
- 家族から「寝ている時に息が止まっている」と言われた
- 大きないびきを指摘される
- 朝起きても疲れが取れない
- 日中に強い眠気がある
- 運転中に眠くなる
- 高血圧の治療をしている
- 夜間頻尿がある
- スマートウォッチや睡眠アプリで異常を指摘された
これらに当てはまる方は、まず睡眠時無呼吸症候群の検査を受けることをおすすめします。
7.上野いびきクリニックでできること
上野いびきクリニックでは、いびき・睡眠時無呼吸症候群に対して、保険診療での簡易検査、PSG検査、CPAP治療、CPAP管理に対応しています。
保険診療での睡眠検査
いびき、無呼吸、日中の眠気がある方に、簡易検査やPSG検査をご提案します。
CPAP導入の判断
検査結果と症状をもとに、保険診療でCPAPの適応があるか確認します。
導入後の適正使用サポート
使用時間、残存AHI、マスク漏れ、眠気の改善を確認しながら継続管理します。
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よくある質問
まとめ
- 2026年6月改定では、CPAPの導入基準が大幅に緩和されました。
- 簡易検査ではAHI40以上から30以上へ、PSG検査ではAHI20以上から15以上へ変更されています。
- これまでCPAP対象外だった方でも、保険診療で導入できる可能性があります。
- 一方で、CPAPは正しく使ってこそ効果が出る治療です。
- CPAPは、適切に使えば健康寿命を伸ばすために非常に重要な治療です。
- 気になる症状がある方、過去に対象外と言われた方は、再評価をご相談ください。
いびき・無呼吸・CPAP導入についてご相談ください
以前はCPAPの対象外と言われた方も、今回の基準緩和により治療の選択肢が広がっている可能性があります。
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記事監修者

上野いびきクリニック院長 菅谷 和之
2004年に藤田医科大学医学部を卒業後、東邦大学医療センター大森病院で麻酔科医として勤務を開始。その後、全国の市民病院や自由診療クリニックで臨床経験を重ね、これまでに2万件以上の全身麻酔を担当。2020年には脊椎専門の「東京脊椎クリニック」を設立し、2025年からは上野いびきクリニックの院長として勤務
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