CPAPを導入する際、多くの患者様が迷うのが「加湿器は付けたほうがいいのか」「水は水道水でいいのか」という点です。加湿器はオプション扱いされることもあり、必要性がわかりにくいポイントの一つです。
結論から言うと、加湿器は必須ではありませんが、多くの方にとって治療を快適に続けるための重要な役割を果たします。
この記事では、CPAP加湿器の必要性、水の選び方、加湿レベルの設定方法まで、院長が解説します。
結論:この記事の要点
CPAPの加湿器は、治療自体に必須ではありませんが、口・鼻の乾燥を防ぎ、治療を継続しやすくする効果が期待できます。水は水道水を使い続けるとミネラル成分(カルキ)が結晶化して付着することがあるため、薬局などで販売されている蒸留水の使用がおすすめです。加湿レベルは低めの設定から始め、乾燥感が強ければ上げ、チューブ内に結露(レインアウト)が生じたら下げるという調整が基本になります。機種による違いもあり、ResMed社のAirMiniには加湿器がついていません。加湿器セットで比較すると、ResMed社の機種が最もコンパクトで、フィリップス社の機種は加湿機能が充実している一方、本体サイズが大きめになる傾向があります。
上野いびきクリニックでは、CPAP導入時の加湿器の選び方・設定についてもご相談を承っています。「加湿器を付けるか迷っている」という方は、遠慮なくご相談ください。
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院長監修記事
菅谷 和之
上野いびきクリニック 院長/麻酔科医
2万症例以上の全身麻酔経験を有する院長がいびき・睡眠時無呼吸の診療を中心に、患者様一人ひとりに合わせた治療を提供しています。【保険診療】上野いびきクリニック
本記事は院長 菅谷和之の監修のもと、CPAP加湿器の必要性・水の選び方・設定方法について解説しています。
上野いびきクリニックでは、CPAP導入時の機種選定から加湿器の設定調整まで、継続的にサポートしています。
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※加湿レベルの適切な設定値には個人差があります。まずは低めの設定から始め、様子を見ながら調整することをおすすめします。
📋 この記事でわかること
- そもそもCPAP加湿器は必要か
- 加湿レベルの設定方法
- 結露(レインアウト)への対策
- 水は水道水でいい?
- 機種による加湿器の違い
そもそもCPAP加湿器は必要か

通常の呼吸では、鼻を通る空気は鼻腔粘膜によって自然に加温・加湿されます。しかしCPAPは、マスクを通じて一定の圧力の空気を直接送り込むため、この自然な加湿の仕組みを経由せず、乾いた空気がそのまま気道に入りやすくなります。これが、CPAP使用者に口・喉の乾燥が起こりやすい理由です。
加湿器がなくてもCPAP治療そのものは可能ですが、乾燥感が強いまま使用を続けると、不快感から装着時間が短くなったり、治療そのものを中断してしまったりする一因にもなりえます。そのため、多くの医療機関で加湿器の使用が推奨されています。
加湿器は「快適に治療を継続するための手段」です。
乾燥をあまり感じない方や、気候によっては加湿器なしでも問題ない場合もあります。ご自身の症状に合わせて判断することが大切です。
加湿レベルの設定方法
加湿器付きのCPAPは、加湿レベルを数段階で調整できるようになっています。設定に絶対的な正解はなく、低めのレベルから始め、症状を見ながら少しずつ調整していくのが基本的な考え方です。
| 状態 | 調整の目安 |
|---|---|
| 口・喉の乾燥が気になる | 加湿レベルを一段階ずつ上げてみる |
| チューブ内に水滴がたまる(結露) | 加湿レベルを一段階下げる |
| 季節の変わり目 | 冬は乾燥しやすいため高めに、夏は湿度が高いため低めに調整することが多い |
寝室の環境も影響します。目安として、冬場は室温18〜22℃、湿度50〜60%程度に保つと、加湿設定と合わせて快適に過ごしやすくなります。
結露(レインアウト)への対策
加湿レベルを上げすぎると、チューブ内の空気が室温で冷やされることで水滴が発生し、チューブ内に水が溜まる「レインアウト」という現象が起こることがあります。ゴボゴボという音や、マスクから水が垂れてくるといった不快な症状につながります。
レインアウト対策としては、次のような方法があります。
① 加湿レベルを一段階下げる
② 寝室の室温を安定させる(弱めの暖房などで急激な温度差を避ける)
③ チューブを布団の中に通す、体に近い位置に配置するなど、チューブの冷えを防ぐ
④ 加温チューブ(ヒーテッドチューブ)を使用する
特に④の加温チューブは、チューブ内の温度を一定に保つことで結露そのものを防ぎ、装着時の快適性向上にもつながるとされています。冬場に結露が気になる方は、導入を検討する価値があります。
水は水道水でいい?

加湿器を使う場合、水道水を使い続けると、水道水に含まれるミネラル成分が加湿タンク内に蓄積し、白い結晶(カルキ)が付着することがあります。そのため、薬局などで販売されている蒸留水の使用がおすすめです。ミネラルウォーターはミネラル分が多く、かえって結晶化しやすいため避けましょう。
水の選び方や、口の乾燥・喉の痛みへの具体的な対処法については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
機種による加湿器の違い
加湿器の有無や仕様は、CPAPの機種によって異なります。導入前に把握しておくと安心です。
| 機種 | 加湿器の特徴 |
|---|---|
| ResMed AirMini | 加湿器は搭載されていません |
| ResMed スリープメイト |
加湿器セットで比較すると、最もコンパクトな部類に入ります |
| Philips DreamStation |
加湿機能は充実している一方、本体サイズはやや大きめになる傾向があります |
機種ごとの詳しい比較は、以下の記事もあわせてご覧ください
上野いびきクリニックでできること
上野いびきクリニックは、いびき・睡眠時無呼吸症候群を専門とする「睡眠障害内科」です。CPAP導入時の機種選定から、加湿レベルの調整、結露などのトラブル相談まで、継続してサポートしています。
「加湿器を付けるべきか迷っている」「設定がよくわからない」という方は、お気軽にご相談ください。
まとめ|加湿器は快適な治療継続のための選択肢
CPAP加湿器は必須ではありませんが、口・喉の乾燥を防ぎ、治療を継続しやすくする効果が期待できます。水は蒸留水を使い、加湿レベルは症状を見ながら低めから調整していくのが基本です。
結露が気になる場合は、加湿レベルの見直しや加温チューブの活用を検討しましょう。機種選びに迷う場合は、医療機関に相談することをおすすめします。
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よくある質問
Q.加湿器なしでもCPAP治療の効果は変わりませんか?
無呼吸そのものへの治療効果は加湿器の有無で大きく変わりませんが、乾燥感によって装着を続けにくくなることがあるため、継続のしやすさという点で加湿器は役立ちます。
Q.加湿レベルはどのくらいから始めればいいですか?
明確な正解はありませんが、低めのレベルから始め、乾燥感や結露の有無を見ながら調整していくのが基本です。
Q.レインアウト(結露)が起きたらどうすればいいですか?
まず加湿レベルを一段階下げてみましょう。改善しない場合は、寝室の室温管理やチューブの配置、加温チューブの導入を検討してください。
Q.加湿器の水は毎日交換する必要がありますか?
はい。水を交換せずに使い続けると雑菌が繁殖するリスクがあるため、毎日新しい水に交換することをおすすめします。
Q.AirMiniには加湿器を後から付けられますか?
水を使う一般的な加湿器は搭載できませんが、水を使わない「HumidX」という加湿アクセサリーが用意されています。
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記事監修者

上野いびきクリニック院長 菅谷 和之
2004年に藤田医科大学医学部を卒業後、東邦大学医療センター大森病院で麻酔科医として勤務を開始。その後、全国の市民病院や自由診療クリニックで臨床経験を重ね、これまでに2万件以上の全身麻酔を担当。2020年には脊椎専門の「東京脊椎クリニック」を設立し、2025年からは上野いびきクリニックの院長として勤務
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